ジャズをモチーフに、ラグジュアリーとリラックスを絶妙なバランスで表現した2017年春夏のアンダーカバー。パリで行われたランウェイショーでモデルの頭に巻かれていた上品なシルクのスカーフには、デザイナー・高橋盾のジャズへの愛に溢れたグラフィックがプリントされている。
今回のコレクションではジャズピアニストのビル・エヴァンスのモチーフが目立ち、スカーフには彼の名盤「Waltz for Debby」のジャケットや、彼自身のポートレイトをコラージュしたグラフィックが使用された。こうしたグラフィックがアパレルにも多数使用されていることや、さらに、ショーのフィナーレでモデル全員がツイード調のスーツと太いフレームの眼鏡、ポマードで固めたヘアという揃いの“ビル・エヴァンス ルック”で登場したことからも、アンダーカバーが今回のコレクション全体を通して偉大なジャズピアニストへオマージュを捧げていることがわかる。ほかにも、ショーで使用された音楽の一曲目はマイルス・デイヴィスの「So What」であり(なお、この曲にはビル・エヴァンスも参加している)、カラフルなトランペットのグラフィックを用いたスカーフがラインナップするなど、ジャズミュージシャンからのインスピレーションが随所に窺える。
ジャズファンもファッショニスタも必見の粋なスカーフは、1月下旬に発売。
photo:Masaki Sato
text:Ryu Nakaoka
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