
Quinault 2017 ©Yoshihiko Ueda
2012年2月のスタート以来、600平米というスペースを活かし、かつてない写真体験の場として、また東京の主要なアートギャラリーとして、数々のすばらしい展覧会を行ってきたGallery 916。そんな同ギャラリーが、竹芝駅周辺の再開発および入居する鈴江倉庫ビルの取り壊しのため、多くの人に惜しまれつつ閉廊を迎える。
最後の締めくくりとなるのは、上田義彦の写真展「Forest 印象と記憶 1989-2017」。期間は1月19日(金)から3月25日(日)まで。
ワシントン州Quinaultという神聖な森から、2011年に東日本大震災による破壊を目の当たりにしたことで撮り始めた屋久島の森、さらには奈良春日大社の原生林まで。本展では、生けるものの原初の摂理を現す森の姿を、上田が約30年間撮り続けてきた1989年から2017年の最新作、約50点の作品を展覧。なお、本展に併せて、青幻舎より写真集『FOREST 印象と記憶 1989-2017』が出版される。
研ぎ澄まされた眼差しと技術、そして歳月をかけた渾身の作品群は、ギャラリーのクライマックスとしてふさわしいものとなるに違いない。この機会をお見逃しなく。
text: Kanae Yamada
上田義彦写真展「Forest 印象と記憶 1989-2017」
会期: 2018年1月19日(金)~3月25日(日)
開館時間: 11:00〜20:00 / 土日、祝日 11:00〜18:30
定休: 月曜日 *祝日を除く
トークセッション&ブックサイニング
2018年1月27日(土)15:00〜16:30 上田義彦×後藤繁雄(編集者)
2018年2月11日(日)15:00〜16:30 上田義彦×伊藤俊治(美術史家)
2018年3月3日(土)16:00〜17:30 上田義彦×飯沢耕太郎(写真評論家)
上田義彦写真集『FOREST 印象と記憶 1989-2017』
出版社: 株式会社青幻社
サイズ: 315×255×27mm
ページ数: 287P
写真掲載: 131点
発売日: 2018年1月19日
定価: ¥12,000
Gallery 916
gallery916.com