Gallery COMMON初となる所属作家 Ichi Tashiroの個展を開催
2022.02.18

Untitled (serial number 40). 2021. w1450 ×h1450 ×d40mm. © 2021 IchiTashiro. Photo by Yosuke Torii.




Text Yukihisa Takei


現代のデジタル社会に反抗し、コラージュと折り紙の手法による作品14点が展示

これまでに、Parra(パラ)、ERIC ELMS(エリックエルムズ)、Cali Thornhill Dewitt(カリソーンヒルデウィット)、Waku(ワク)、TIDE(タイド)、河村康輔など様々なアートショーを手掛け、2021年に移転リニューアルしたGallery COMMONが初の所属作家として、Ichi Tashiroを迎えた個展“Serendipity”を2022年2月26日(土)から開催する。

Ichi Tashiroは1984年生まれ。幼い頃からスクラップブッキングやコラージュを制作し、18歳で単身ニューヨークへ渡り、一時期はホームレスとして過ごしながらコラージュ作品を販売していたという経歴の持ち主。その後アーティストとしての活動を本格化させ、ニューヨーク、香港、パリ、ロサンゼルス、アムステルダム、ベルギー、デンマーク、シンガポール、東京で個展やグループ展を開催し、Art Basel香港、ASIA Now Paris、Art TaipeiやArt Stage Singaporeなどのアートフェアでも作品を発表している。

今回の個展では自身の「30年間の潜在意識の研究の成果」として、30年前の作品と同じプロセスで制作された新作を計14点発表。木製パネルの形は日本の折り紙のからインスパイアされたもので、Tashiroの人生哲学とも言える遊び心や労働社会への徒労の否定がコラージュの手法を駆使しながら作品として表現されている。

デジタルテクノロジーの進歩によってその役目を失いつつある紙媒体の魅力に再び気付かされるような展示となりそうだ。

Untitled (serial number 39). 2021. w1450 ×h1450 ×d40mm.  Newspaper and pigment on wooden panel with resin. 

Untitled (serial number 41). 2021. w600mm ×h2100mm ×d40mm.  Newspaper and pigment on wooden panel with resin.

INFORMATION

chi Tashiro
「Serendipity」
会期 : 2022年2月26日(土)〜 3月20日(日)
会場 : Gallery COMMON(東京都渋谷区神宮前5-39-6 B1F)
開廊時間 : 12:00〜19:00(水~日)*月、火休廊