Omar Afridi が日本初の旗艦店を東京・高輪にオープン
2025.12.15

服とオブジェが混ざり合う、“家”としての空間

日本人デザイナーの市森天颯と菊田潤が手がけるOmar Afridi(オマール・アフリディ)が、日本初となる旗艦店を2025年12月20日(土)に、東京・高輪の閑静な住宅街にオープンする。

同店では3階建ての一軒家を店舗として使用し、1・2階ではメインコレクションに加えて、同店限定のアイテムも展開する。

ロンドンに続く2店舗目のロケーションに選んだのは、あえてファッションカルチャーの文脈が色濃くない品川エリア。既存のイメージに寄り添うのではなく、この地に新しい色と空気をもたらす“挑戦”の姿勢が垣間見える。

内装はOmar Afridiのディレクションのもと、親交の深いデザインスタジオ「Formula(フォーミュラ)」のHaruma Yanagisawaが什器や椅子を制作。さらに、韓国人アーティストのLee Sisanによる彫刻や什器、Multistandardのスツールなど、同世代のクリエイターによる作品が空間を構成し、服とオブジェが自然に調和する場を作り上げる。

重厚なステンレスの扉を開くと、1階にはOmar Afridiのコレクションに通底する"異素材の調和"をテーマとした空間が広がる。左官による土壁に、毛足の長いブラウンカーペットが床から壁面へと連なり、柔らかな質感の連続を生み出す。テラスにはステンレス、鉄、石を組み合わせたLee Sisanの彫刻作品『Proportions of stone_Object03』が設置され、雨によって鉄が錆びていく経年変化そのものが、作品の一部として取り込まれている。

奥へ進むと、艶を帯びたDanto(ダントー)のタイルが空間に滑らかな光を与え、ステンレスのハンガーラックがシルバーのアクセントを添える。そこに、ビビッドなピンクに染められたMultistandardの作品『Chopping』が並び、製材のプロセスと薪割りというプリミティブな行為が重なり合うことで、静かな空間に鮮やかなリズムを刻む。

2階では、Lee Sisanによるインスタレーション作品『Proportions of stone_Hanger01』がハンガーラックとして機能し、その周囲には他の新作も空間の一部として存在感を放つ。反対側の部屋には、「Formula」が制作した『Fitting Room』と題されたオブジェが設置され、店舗でありながら展示空間としての側面も際立つ作りに。

またオープンを記念して、限定アイテムの「OA-1 Blouson」と「Isern Denim Trousers」に加え、Archived(アーカイブ)とのコラボレーションによる「Ando Tray-BLK」と「Dyed Lidia Bag」が登場する。

この新たな拠点は、メンズコレクションを中心に、アクセサリーやフットウェア、シーズン限定のカプセルアイテムが揃うだけでなく、Omar Afridiの美学を感じられる空間となりそうだ。

[INFORMATION]
OMAR AFRIDI TOKYO
住所 : 東京都港区高輪4-24-44
営業時間 : 12:00〜20:00
定休日 : 月曜日
tokyo@omarafridi.com