
「Les Parfums Japonais (レ・パルファム・ジャポネ) -香りの意匠、100年の歩み-」と題し、資生堂の香水瓶展が開催される。資生堂の本拠地である銀座の4箇所(資生堂銀座ビル、資生堂ギャラリー、資生堂パーラービル、SHISEIO THE GINZA)にて、それぞれの趣向で、資生堂が長年こだわり続けてきた香水の歴史を紐解いていく。
11月からの本格開催に先駆けて、資生堂銀座ビルでは戦後から現代までの資生堂香水瓶を約50点展示している。「悠・優・誘・遊・幽」という5つの「ゆう」が生み出す世界を作り、それぞれにグルーピング。誘う女性の魅力を表現する「誘」やプレイフルな「遊」、幽玄的な空気を纏った「幽」など、並ぶ瓶の美しさを堪能しながら、それぞれの香りを想像してみるのも楽しいはず。会場壁面には歴代の香水瓶の写真がずらりと並び(展示品以外のものもある)、ショーウインドーにはクリエイティブ集団plaplaxによるインスタレーションが構えている。「香りの波紋」をテーマに水の動きを利用したもので、光がたっぷり入る空間で、時間の経過とともに繊細な表情を見せてくれる。
資生堂はこの100年、初代社長・福原信三が目指した「商品の芸術化」をモットーに、オリジナリティあふれる香水を世に送り出した。彼の香水への情熱は並々ならぬものがあり、最初はヨーロッパ文化への憧れ、次第に日本のオリジナリティを追求し、東洋と西洋のエッセンスを巧みに融合するなど常に革新的な姿勢を貫いてきた。そんな軌跡を、歴代の香水瓶が語る。
また、11月2日(水)からは資生堂ギャラリーにて戦前の香水瓶や福原信三が愛したフランスの香水瓶の展示、資生堂パーラービルにて「現代詩花椿賞」の受賞者に贈呈された特製香水入れの展示がそれぞれ始まり、11月17日からはSHISEIDO THE GINZAにて「セルジュ・ルタンス」の香水瓶の展示が始まる。銀座で堪能する香水瓶の旅へ、いざ。
text: AYANA
『Les Parfums Japonais (レ・パルファム・ジャポネ) -香りの意匠、100年の歩み-』
会場:資生堂銀座ビル
所在地:東京都中央区銀座7-5-5
会期:2016年9月26日(月)~12月22日(木)入場無料
平日11:00~19:00(定休日:土曜日・日曜日・祝日)
[問] 資生堂 企業文化部
tel: 03-3575-5431